ランタン山域(ネパール)トレッキング日々の記録 2006年1月4日

1月4日

 5:40、起床。用を足し、出発の準備をし、ミルクティーを飲み、6:00頃、出発。軍の検問所は数百メートル先だった。門は開いておらず、運転手が頼んで開けてもらった。道は、トリスリ川に沿う標高差1500mぐらいの山の中腹を北上する。土と瓦礫の道のため、平均時速10km程度と思われる。道の上下には、ほぼ垂直に近い岩壁を除き、段々畑が延々と続いている。千枚田どころではない。そこに、点々と、あるいは小さな集落を作り、人家が張り付いている。昨日の民家は主にレンガやコンクリートや土で壁ができていたが、この地域では、石を積み上げてできている。Duncheに近づき、雪をいただいた山が見えてきた。写真を撮ったが少し光が足りない。
 Duncheの手前には国立公園入口があり、各自1000Rsを払い入園許可証をもらう。Duncheは、標高約2000mの山腹に張り付いた村であった。ここから、川底にある標高約1450mのシャブルベンシまでは、約1時間で降りてゆく。道は、南北に走る谷に沿っているため、北風が吹いている。
 9:00過ぎに、シャブルベンシに着く。食事とポーターの調達ができるところの紹介を運転手に頼んでおいたら、Budda Guest Houseというロッジに連れて行ってくれた。朝食はミルクティー、パンケーキ&ハニー、ヌードルスープ、計150Rs。ロッジの紹介で3人のポーターを雇う。食事代、宿代込み、後払いで、一人一日550Rs。少し英語が話せる19才、30才、47才の親族であった。
 10:00に出発し、夕刻18:00前にリムチェに着いた。標高差約1000m。アップ、ダウンを繰り返しながら登ってゆく。太陽が見えたのは最初の頃だけ。後は、深いV字谷の谷底を流れるランタン川の近くに沿った林間コースを行く。直接あるいは林ごしに谷川が見え、ごうごうと水の流れる音が聞こえる。川は、始めは白く濁りながら流れているが、だんだんと、折り重なる巨大な岩の間をあるいは上を下を流れ落ちるようになる。流量は大きく、水の勢いは強い。流れに落ちたら、ほぼ岸に上がれる見込みはない。岩に叩き付けられたり、水中で岩にはさまれたままになったりする可能性も大いにある。13:00過ぎ、ドーメンで休み、ヌードルスープを食べる。気温11度であった。空気は澄み、空は濃い青である。
 体を高度や山歩きに慣らすため、終始、堀田氏のゆっくりペースで進む。時々、雪を少しいただいた岩山が覗いた。リムチェ近くの道筋には、直径数十センチ以上ある石楠花の大木が多く生えており、つぼみを付けていた。
 リムチェ到着後、ロッジに入り、顔と首筋を洗い、シャツとパンツとズボン下の洗濯をする。夕食は、ミルクティー、ゆでたじゃがいも、白ご飯、炒め野菜、持参のインスタント味噌汁、花かつお、海苔のふりかけ。白ご飯は食べられそうもない程多く出てきたが、体が要求したのか、食べることができた。夕食後、堀田氏に少し英語を教える。外に出ると、空気が澄んでいるせいで星が美しかった。ゴーと水が流れ落ちる音が聞こえる。明朝は、7:00朝食、8:00出発予定。今日は、10:00頃就寝。