ランタン山域(ネパール)トレッキング 2006年1月

 トレッキングという言葉がよく使われるようになったのは、1960年代、ネパール政府が、観光客誘致策として、ヒマラヤの山歩きをトレッキングと称して宣伝し始めてからだそうだ。ネパール政府は、登山とトレッキングを明確に区分し、雪線を超える6000m以上の山に登ることを登山、それ以下の山を歩くことをトレッキングとした。そして、神の山々を汚す登山者からは高額な入山料を徴収し、山の民の生活道を歩く観光客には気軽に来てもらい地元にお金を落としてもらおうと考えたのである。    カヌーの魅力の一つは美しい自然に触れられることであるが、ヒマラヤトレッキングの魅力は、正に一級の大自然、世界の屋根、神々の棲む山々に触れ、その美しさを堪能できることである。    今回の旅では、その期待は裏切られなかった。また、この旅を通じて、この種の旅の経験者である堀田氏から学ぶとともに、自ら事前に研究し、自ら実践し体験することによって、多くのものを体得することができた。特に、この旅が他人任せのパック旅行ではなく、自ら計画し、手配し、自ら判断し行動する個人旅行であったことが、そのことに貢献している。